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【西検・DELE・SIELE】3つのスペイン語検定の違いとメリットを解説

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「スペイン語の能力を証明するために検定試験に挑戦したい」「でもどの検定を受ければいいんだろう」と悩んでいませんか?

この記事では、メキシコに4年間居住し、スペイン語能力を証明するために検定を受検したことがある筆者が、代表的な3つのスペイン語検定の違いやメリット・デメリットを解説します。

ぜひ最後まで読んで、自分に合ったスペイン語検定を受検しましょう!

3種類のスペイン語試験

出典:https://unsplash.com/ja/%E5%86%99%E7%9C%9F/BCBGahg0MH0

まず、代表的なスペイン語の試験を3つ紹介します。

  • スペイン語検定(西検)
  • DELE
  • SIELE

以下の表でそれぞれの試験の違いをご紹介します。

  スペイン語検定(西検) DELE SIELE
対象者 スペイン語能力を証明したい人 スペイン語を母国語とせず、語学レベルを証明したい人 スペイン語レベルを証明したい人
実施機関

公益財団法人日本スペイン協会

*文部科学省後援

スペインの教育・職業訓練省 インスティトゥト・セルバンテス、メキシコ国立自治州大学、サラマンカ大学、ブエノスアイレス大学の4つの文化・学術機関
実施回数 2回/年(6月・10月) 3回/年(5月・7月・11月) 平日ならいつでも
試験方式
  • 筆記
  • 口述(2級以上)
  • 筆記
  • 面接
  • PC入力
  • 音声吹き込み
試験内容
  • リーディング
  • リスニング
  • スピーキング
*級によって異なる
  • リーディング
  • リスニング
  • ライティング
  • スピーキング
  • リーディング
  • リスニング
  • ライティング
  • スピーキング
申し込み方法 オンラインか郵送 オンライン+郵送 オンライン
費用 4,000円〜12,000円 10,800円〜20,700円 65ユーロ(9,100円)〜165ユーロ(23,100円) *2023年2月現在:1ユーロ=140円
結果発表までの期間 約1ヶ月 約3ヶ月 最大3週間
有効期限 無期限 無期限 5年
受験会場 北海道、秋田、仙台、東京、静岡、名古屋、金沢、関西、広島、松山、福岡、沖縄、準会場 仙台、東京、名古屋、京都、大阪、広島、福岡、沖縄 東京

西検・DELE・SIELEのいずれも、スペイン語能力を証明するために受験できる検定試験です。

以降の項目で、それぞれの試験の特徴とメリット・デメリットを紹介していきます。

スペイン語検定(西検)の特徴とメリット・デメリット

出典:https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=23329351&word=%25E6%2597%25A5%25E6%259C%25AC%25E3%2581%25A8%25E3%2582%25B9%25E3%2583%259A%25E3%2582%25A4%25E3%2583%25B3%25E5%259B%25BD%25E6%2597%2597%25E3%2580%2580%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AD%25E3%2582%25B9%25E6%2597%2597%25E6%25A3%2592

まず、スペイン語検定(西検)の特徴とメリット・デメリットを紹介します。

西検の特徴

西検は日本語とスペイン語を結びつけられるかを試される試験です。したがって、翻訳や通訳、日本語学校の教師を目指す人におすすめの試験といえます。

一方で、日本スペイン語協会が実施しているため、海外では効力を発揮できません。こちらについては、以下の西検のデメリットの項目で詳しく紹介します。

西検のメリット

西検のメリットには大きく以下の2つがあります。

  • 最も歴史が長く、権威性がある
  • 有効期限がない

西検は代表的な3つのスペイン語試験のうち、最も歴史のある試験です。1973年から始まり、今年で50年を迎えます。昔からある試験なので、知名度も高く権威性があるため、国内では重宝します。

もう1つのメリットは有効期限がないことです。一度取得すれば生涯「西検○級を持っています」といえます。

西検のデメリット

西検には大きく以下の2つのデメリットがあります。

  • 受検チャンスが少ない
  • 日本国外では有効でない

1つ目のデメリットは、受検チャンスが少ないことです。DELEが年3回、SIELEが平日毎日実施されているのに対し、西検は年に2回のみ実施されています。

受検チャンスが年に2回しかないため、不合格になって再挑戦する場合や、より上級の試験を受けたい場合には、次の試験まで期間が空いてしまいます。

2つ目のデメリットは、先述の通り、日本スペイン語協会が実施している試験のため、海外では有効とみなされない点です。

スペイン語でのやりとりよりも、日本語とスペイン語を結びつける能力を試されるため、通訳や翻訳者、日本語学校の教師を目指すといった方におすすめの試験です。

DELEの特徴とメリット・デメリット

続いて、DELEの特徴とメリット・デメリットを紹介します。

DELEの特徴

DELEはスペイン語でのリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4つの力が総合的に試される試験です。当日の説明や問題文もすべてスペイン語で行われます。

日本語とスペイン語を結びつける力を試す西検とは異なることがわかるかと思います。

DELEのメリット

DELEのメリットを2つ紹介します。

  • 有効期限がない
  • 対策問題集が充実している

DELEは西検と同様に有効期限がないというメリットがあります。一度取得してしまえば生涯有効なのは大きなメリットです。

また、DELEは世界中に多くの受験者がいるため、対策問題集が充実しているのもメリットです。

DELEのデメリット

一方、DELEには大きく以下の2つのデメリットがあります。

  • 結果発表までの期間が長い
  • 申し込み手続きが煩雑

DELEの大きなデメリットは、結果発表までの期間が約3ヶ月かかってしまう点です。計画的に受検の予定を立てる必要があります。

もう1つのデメリットが、申し込み手続きが難しい点です。

申し込み用紙に必要事項を記入し、支払いの手続きをした上で、身分証明書のコピーと合わせて郵送する必要があります。受験票はメールで届くので、それを印刷して持参します。

西検やSIELEがすべてオンラインで完結するのに対し、手続きが煩雑で、オンラインで振り込みをするときに記入する項目が申し込み用紙と被っていたりと、要改善という印象です。

SIELEの特徴とメリット・デメリット

最後に、SIELEの特徴とメリット・デメリットを紹介します。

SIELEは2016年から試験的に始まった新しい国際スペイン語検定です。現在世界各国で急速に知名度が高まっています。

「SIELE」とは「Servicio Internacional de Evaluación de la Lengua Española」を略したものです。

2022年2月に実際に筆者がSIELEを受検した際の体験談を以下の記事で書いているので、合わせて読んでみて下さい。

SIELEの特徴

SIELEの大きな特徴は、すべてオンラインで試験が実施され、西検やDELEのように合格・不合格ではなく、点数で実力を測ることができるという点です。英検とTOEICの違いと同じです。

また、DELEはスペイン発祥の試験のため、スペインで使われているスペイン語が基準となっていますが、SIELEはラテンアメリカで使われるスペイン語も重視しているため、よりグローバルに対応した試験といえます。

SIELEのメリット

SIELEには大きく以下の3つのメリットがあります。

  • 合格・不合格だけでなく、点数評価で自分の実力がわかる
  • 平日なら毎日試験が開催されている
  • 結果発表までが早い

SIELEは西検やDELEと違い、合格/不合格の判定ではなく、点数で評価されます。したがって、今の自分の実力がどれくらいなのかを測ることができます。

SIELEの2つ目のメリットは、平日なら毎日試験が開催されているため、受検チャンスが多いことです。西検が年2回、DELEが年3回なので、圧倒的に回数が多いです。

SIELEで自身のスペイン語レベルをある程度把握した上で、西検やDELEのどのレベルに申し込むかを決めるといった使い方もできます。

3つ目のメリットは、結果発表までが早い点です。公式サイトでは、最大3週間と記載されています。筆者が受検したときは、受検の翌日には結果が届きました。

SIELEのデメリット

SIELEのデメリットも3つ紹介します。

  • 有効期限が5年間
  • 受験料が高い
  • PC入力が必要

SIELEのデメリット1つ目は、5年間の有効期限があることです。西検やDELEには有効期限がないので、この点はデメリットです。

しかし、有効期限があることで、直近のスペイン語能力を示すことができるため、メリットにもなります。

2つ目のデメリットは、受験料が高いことです。SIELEでリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの全項目を網羅する場合には165ユーロの受験料がかかります。

現状は円安傾向が強いため、相対的に西検やDELEと比較して割高な試験となっています。

3つ目のデメリットは、すべてオンラインでの試験のため、PCでの入力が必要な点です。スペイン語特有の「Ñ / ñ」や「Á / á, Ï / í, Ú / ú, É / é, Ó / ó」などの入力に慣れていないと少し不自由です。

SIELEの対策問題集

日本国内で入手できるSIELE対策問題集には「SIELE, preparación para el examen」があります。

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また、最近DELE対策本の老舗であるEDELSAから、新しいSIELE対策本が出版されました。

まとめ

この記事では、スペイン語能力を証明するための3つの検定試験について解説しました。

日本語とスペイン語を結びつける力を証明したい方は西検、スペイン語能力を証明したい方はDELE、階級評価ではなく点数で実力を計りたい方はSIELEというように、目的に応じて適切な試験を選ぶ必要があります。

せっかくスペイン語を勉強するのであれば、検定試験にもぜひチャレンジしてみましょう!