「メキシコの国旗をご存知ですか?」と聞かれて、パッとイメージできるのは相当なメキシコのファンの方だけだと思います。
筆者はメキシコに住んでいるので、大まかなデザインはイメージできますが「自分の手で描いてみろ」と言われると、絶対に描けません。特に中央部分の難易度が高すぎます。
この記事では、そんなメキシコの国旗のデザインと、そこに込められた意味を解説していきます。
メキシコの国旗のデザイン
メキシコの国旗は緑・白・赤の3色で構成され、中央部分に湖・岩・サボテン・蛇・ワシがデザインされています。
3色で構成される国旗を採用している国はヨーロッパを中心に多く見られますが、鳥をデザインした国旗を採用している国は18カ国、ワシをデザインに取り入れているのはエジプトやオーストリアなど9カ国です。
中央部のデザインを除けばイタリア国旗にデザインが似ています。メキシコ国旗の方が緑が濃く、メキシコ国旗が縦:横=4:7であるのに対し、イタリア国旗は2:3という違いがあります。
メキシコの国旗に秘められた意味
メキシコの国旗にはどのような意味が込められているのでしょうか。色とデザインの意味をそれぞれ解説します。
色の意味
メキシコの国旗には先述の通り、緑・白・赤の3色が用いられています。この3色にはもちろんそれぞれ意味があります。
- 緑:独立・希望
- 白:宗教的純白さ(カトリック)
- 赤:民族の統一
上記の3つを保障することを示すためにこの3色が使われています。
デザインの意味
中央に描かれている鳥は、ワシです。ワシはメキシコの国鳥で、その他に描かれている湖・岩・サボテン・ヘビと合わせて、まとめて1つの国章となっています。湖の中にある岩に生えたサボテンの上でヘビを咥えたワシのデザインです。
このデザインは、古く14世紀から16世紀に栄えたアステカ帝国の伝説に由来するものです。ヘビを咥えたワシがサボテンにとまった場所にアステカ帝国の帝都(現在のメキシコシティ)を築いたとされています。
初代のメキシコの王様が占い師から「ヘビを咥えたワシがサボテンにとまっている場所に建国すれば国が豊かに発展するだろう」との神託を受けました。その言葉を信じた王様は各地を放浪し、湖にある岩に生えたサボテンにヘビを咥えたワシがとまっているところを見つけました。
その場所に神託通りに建国し、その後長きにわたる一大水上都市を築いたとされています。乾燥した砂漠にサボテンがたくさん生えているイメージが強いメキシコですが、元々は水上都市として発展した経緯があります。
まとめ
今回はメキシコの国旗に秘められた意味を解説しました。国鳥であるワシをモチーフにしたモニュメントは国中の至る所で見られます。
メキシコにはアステカ文明やマヤ文明にまつわる遺跡や歴史的建造物が多く残っています。メキシコに興味が湧いたという人は、徐々にコロナも落ち着いてきているので、年末年始やGWを使って、メキシコ旅行してみてはいかがでしょうか。
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